発達障がい〜神からの贈り物〜

column7月号 鬱の経験は宝物(『発達障がい~神からの贈り物~』第104回)

発達障害

画像:https://girlydrop.com/


『発達障がい ~神からの贈り物~』 第104回 <毎月10日連載>

ここ数回にかけて自身の鬱の経験に於ける読書の必要性について述べてきた。今回はそれらのまとめを綴ってみる。

結果的に鬱の経験は私にとっては宝物である。後に発達障害がその大きな原因だったであろうことが判ったが、やはり私自身には発達障害より鬱の辛さの方が大きく、そこから学べたように思える。

鬱になりやすい人の特徴として一本気で真面目な人が多いと思われるが、やはりそんな人たちには読書がお勧めだと考えている。最近はカウンセリングなどの相談窓口も多いし、自助会のようなものもオンラインも含め多く存在すし、それらを利用することは肯定できるものではあるがやはり読書に勝るものではないと忠告する。

その理由として、読書は自身の能動的な行動に起因し、自身の頭で読解していくことによって自身が鍛えられる。また、読書は自身のスケジュールに合わせて深夜でも移動中の電車の中でも学ぶことができる。一方で他人に相談すると相談相手の能力に依存してしまう割合が増えてしまう。相談するならしっかり読書を通して学んだ後にするのが良いかもしれない。

中には読書が苦手という人もいるだろうが、実は私自身も20歳くらいまでは全く本と無縁の人間だった。そんな私でさえ、辛さから逃げ出すためになりふり構わず行動した中の一つが読書だった。初めは同じ行を何度も繰り返し読んだり、意味が解らなくてページを戻って読み返したり、そんなことを何度も経験して、当初は一冊を一週間で読んでいたものが気がつけば一日で三冊読破することもあった。もちろん量が多いほど良い訳ではないが質を求めて良い本と出会うためにはそれなりの量が必要にはなってくる。そしてある程度の読解力がついてくると速度も上がり、質の高い本は心の中に突き刺さり自然にペースも速くなった。

先ほども述べたが、どんなに辛くても努力できてしまう人が多いのが鬱の特性だろう。それが故にどん底まで落ちてしまうのだろうが、その能力は自身のために学ぶスキルとしては最高のものではないだろうか?そして、その能力が開花したときに、きっと私同様に鬱を経験できて良かったと思える日が未来に存在するはず。

きっと未来に存在するその日を信じて、是非本を開いてほしい



公式ブログ https://ameblo.jp/suzie-net

Kei(ケイ)スズキ

Kei(ケイ)スズキ

★個人学習塾えるすた講師
★いずみハッタツ友の会代表、高知大学農学部卒
★過去職歴:放送ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、カメラマン、道化師、学習塾経営、Webプログラマーなど
★10年の鬱の後に発達障害の診断を受ける。現在はピアカウンセリングサポートにも積極的に関わる。自称『人生を楽しむパイオニア』
公式ブログ https://ameblo.jp/suzie-net

発達障害

関連記事

人気記事

TOP

しばらくお待ちください