Photo by Tolu Akinyemi 🇳🇬 on Unsplash
「真の弱者は助けたくなる姿をしていない」表記や言い回しに揺れはあれども、似たような文言が得意げに語られることがあります。そもそも、この言葉は一体どこから生まれたのでしょう。
何処から出たかは分かりませんが、意外にも福祉や医療の世界ではよく言われていることです。ただ、「だからこそ情ではなく法や規則で助けなさい」とか「支援の網から落ちる存在を忘れるな」などという戒めのニュアンスがあります。
一方でネット上では「自業自得」「見返りがないのが悪い」「みすぼらしい者には死を」という意味で語られているような気がします。表面しか見られていないので、その辺りが限界のようですね。どうせ人助けする器量もスキルもない癖に、よくもまあ生命の価値について居丈高に語っていられるものです。所詮「学校に侵入したテロリストを撃退する妄想」の域を出ないというのに。
面白い見方では、「SOSを出せない/出さない人」を指すという解釈もあります。現実に、ほとんどの支援は必要とする人が自ら助けを求めることを前提に成り立っている節があり、アンパンマンのパトロールみたいに困っている住民を探して回る仕組みはほぼありません。民生委員の見回りなどはあるかもしれませんが、困窮の内容や具合について全部察してくれるようなこともないのです。
SOSの出し方が分からないほど支援の導線に疎い人。迷惑をかけるのを嫌がるあまりやせ我慢をしてSOSを出さずにいる人。これらもまた「助けたい姿」から離れています。「武士は食わねど高楊枝」は美徳でこそあるのですが、高潔や清貧にこだわるあまり本当に守るべきものを蔑ろにしては元も子もないでしょう。実際、窮地に立たされてみるとその辺りの判断力も鈍ってやせ我慢を続けるのかも知れませんが。「助けられない姿」がほんの少しだけの厚かましさを持つことで「助けるに足る姿」になるというのもなんだがおかしな構造です。
参考サイト
本当の弱者は助けたい姿をしていない(ニコニコ大百科)
https://dic.nicovideo.jp
「真の弱者は助けたくなるような姿をしていない」その姿に何を見る
https://note.com
遥けき博愛の郷
遥けき博愛の郷
大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。
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