しんどい心をゆるめる読書録#3~『怒るのをやめると奇跡が起こる♪』

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こんにちは、かのんです。

しんどい心をゆるめる読書録第3回となります。

今回読んだ本は『怒るのをやめると奇跡が起こる♪』です。

統合失調症の当事者から見て、どんな感想を抱いたのかをお話ししていきたいと思います。

この本は4年ほど前に見つけて、以来、定期的にお守り替わりに読んでいる本です。

そして前回の『しんどい心をゆるめる読書禄 #2』のコラムで書いた『怒りを手放すとどれほどいいことが起きるかについて』が書かれている本であります。

私は統合失調症を患ってから、本当に『怒り』について悩まされてきました。


私は前回のコラムで、私の中の怒りは不安から来ていることが多い事もお話しました。

病気が酷い時は頭の中に想いがぐるぐるまわっているのに、それを上手く言葉にして相手に(特に母に)、伝えることが出来ないのです。そして不安があって、それを上手く言葉にすることが出来ずに、言葉にならない言葉で、わーっとなってしまっているのだと思います。

頭の中には本当に伝えたい気持ちがあるのです。

ですが、私はそれを怒りでしか表現出来ませんでした。根底にあるのは、私の気持ちを分かってほしい!ということにも関わらずです。


そしてこの本では、怒りが何も全て悪い事ではない。という事も、教えてくれました。

私は幼い頃から家族の1人が、毎日の様に怒っている、怒鳴っている姿を見てきたからか、あんな風にはなりたくないと思っていました。ですが、その怒りを真似るかの様に、私も酷い怒り方をしていました。そして怒りを憎んでいました。

怒りがなければ、こんな風に家で孤立することもないのに、とも思っていました。

統合失調症の病気そのものだと言ってしまえば簡単かもしれませんが、家では私が病気を患っていることを責められていましたし、病気のせいにするな!と怒鳴られ怒られ続け、母以外は病気のことへの理解をまったく示してくれません。

ですので、怒りがなければ家でわーっとならずに済む。そしたら家族に責められずに済むのに、とずっと長い間苦しんでいました。ですので、私にしてみれば家族よりも、家の外で関わるGWの職員さんや、ヘルパーさん、地域活動支援センターの赤の他人の方が、優しくみえていました。

と、昔の私はそんな感じでした。

今現在は昔怒ってばかりいた家族の1人とは、今は普通に話しを出来るようになっています。

相手も歳を重ねたということでしょうか。今は母を入れて3人で、出かけたりもするようになりました。

怒りが悪いものではないということで、触れているのは怒りが必要な時もあるからです。

怒りを必要な時に、適切に使うことが出来れば、自分を守る術にもなると知りました。

怒りはコントロールするのは難しいと思っていましたが、怒りがわき上がりそうな時。また逆に気持ちが落ち着いている時にも、この本を読んでみると、内容がすーっと頭に入ってきて、怒りに対しての考え方が変わってきました。

と、同時に怒りについてもっと知りたいなとも思うようになってきたのです。

そこから怒りについて考えている内に、冒頭に書いた、私の怒りは不安から来ているという事を知るきっかけになりました。

そしてこの本を読んでもう1つ、知ったのは、私の周りにもいつも苦い顏をして毎日不満ばかりを言っている人が過去にいたのですが、その人の在りようみたいな事が書いていたのです。不平不満、他の人をダメだと色々な理由を付けて馬鹿にしつづけて怒っている人は、自分がいかに上手くいっていないのかを、主張している人だということだそうです。

人生には上手くいかないことの方が多い場合があると思います。ですが、上手くいっている人もいると思います。そんな上手くいっている人は、この上述した人とは違い、いつもにこやかで、心が広くて、余裕のある人だということを、近くにいるだけで、いつも上機嫌だなと分かるということです。

私もある時を境に人の振り見て我が振り直せと、いつも心がけています。特に、このいつも不機嫌な人がそばに居た時に特に思っていました。と、同時にどうしてそんなにいつも不機嫌なのか不思議だったのです。ですが、その人自身が上手くいっていないのだなと言うことが、先ほども述べましたが言葉で理解出来ました。

私自身、統合失調症をはじめ、精神の病と長い付き合いをしていますが、ここ数年にきて段々と、落ち着きを取り戻すことが少しずつではありますが、出来るようになってきました。

そして本を読むことによって、この長い間『怒り』に煩わされていたのですが、怒りは人間の感情にとって、無くてはならない感情の1つであるということも、目からうろこのように知れたのです。

これから先、私はやはり怒るということが、あまりない人生だといいなと思います。

ですが、怒りをあまり恐れ過ぎずに、適切な距離感を持って、自身の感情として向き合って付き合っていければいいなとも、思えるようになってきました。

そして日々ご機嫌で過ごせるように、努めていければいいなと思います。

それでは今回はこのへんで。

また次回もよろしくお願いします。

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参考文献
『怒るのをやめると奇跡が起こる♪』
著者 佳川 奈未
発行 株式会社 講談社

かのん

かのん

20代前半の大学生の頃に精神科を受診。統合失調症と診断される。統合失調症の中でも、不安障害やPTSDなど症状は多岐に渡る。GW(グループワーク)や、地域活動支援センターなどを利用し、紆余曲折を経て現在就労継続支援B型へと通所と在宅を併せての利用の運びとなった。
創作が好きでイラストや漫画を描いたり、小説を書くことを趣味としている。

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